理想の住まいづくりのための注意点
理想の住まいづくりには、まず固定観念をすてさることから始めましょう。
今考えている案が理想だと思っていたら、それは理想とは違うと思います。
私たち建築家が出来ることはその思いをもとに、要望などをヒヤリングしながら、さらにそのイメージを増幅させていきます。イメージが出来たからといってもこれからが大変です。そのイメージを具体的な形にしていき、そしてようやく理想の住まいが垣間みえて来ます。
ただ機能面や使いやすさもとても大事なことですが、空間、光、気配、空気感のある器づくりも必要です。
一日の大半をその家で過ごすので、あきが来ない魅力的な空間や装置が必要です。例えば、間取りもある時は大きな可動の壁の動きによって、空間が変化すれば楽しくなると思いませんか。
さまざまな土地の条件やロケーションの中で、創意工夫し、直感やインスピレーションも含めてどんな事が可能かを追求していきます。そうする事で理想的な住まいがいよいよ具体化してきます。ハウスメーカーの様に流れ作業で家を作って行くのとは違うここが大きな相違点です。
建主さんとコミニュケーションを取りながらの共同作業、コラボレーションです。
一般的には一生に一度の終の住処のための家づくりなので、その器に相応しいものを作り上げていくには、設計や、工事をするにも手間暇が必要になってきます。一つ一つが手作り感覚で作って行きます。
とうぜんデザインや詳細な図面を書くにも、また工事が始まってもそれなりの時間も必要です。理想の家づくりには、工事の監理も大切です。ただ設計図面を書いたらそのまま出来上がるのではありません。工事の流れにそって施工図のチェックや現場での確認作業が大事です。工務店さんの協力も必要で、また工務店の選別も重要なことです。
フレキシブルな間取り、可変性に対応させることは大切です。将来の家族の変化に対応、それを先取り予測したプランニング、フレキシブルに可変可能な間取りが必要です。そうでなければその都度、変化に対して不要な住まいの改装が必要になり無駄な費用が後から掛かってしまいます。
私たち建築家は先を見据えたプランニングをして行きますので、少々考える時間も必要になってきますが、そうすることで理想の住まいづくりが現実化してきます。